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贈与

名義預金に注意が必要です

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名義預金とは

他人の名義で作った預金通帳を名義預金といいます。名義預金は本人のものとみなされます。

例えば孫の名義で預金通帳を作ってお金を振り込んだ場合、

本人は贈与したつもりでも、贈与の要件が整っていないと、

名義預金だと判定され、口座名義人のものではなく、本人の預金、つまり相続財産とみなされてしまいます。

名義預金であるかどうかは、以下の3点で判定されます。

1.名義人はその預金が自分のものであることを知っていたか
2.その預金を名義人が自ら管理していたか
3.その預金のお金は誰がどうやって手に入れたか

つまり、

そのような預金があることを知らなかった、
知っていたが通帳は引き渡されていなかった、
自分の稼いだお金ではない

ということがあると、贈与があったとは認められず、遺産分割の対象になり、相続税の対象になります。

贈与が成立するためには

民法549条
贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

以下に説明していきますが、この「受諾」が重要です。

判断が難しい場合は、税理士に相談するほうがよいでしょう。

孫名義の預金通帳

孫が生まれたときに将来の贈与を考えて預金通帳を作ることがあります。

慎重な人は、贈与契約書を作成し、自分の通帳から、孫の通帳に、基礎控除額の110万円超のお金を振り込み、孫に贈与税の申告も行ってもらいます。

このようにしても、孫の通帳を、祖父がそのまま、手元で管理していれば、贈与は認められず、名義預金になります。

贈与税の申告をしても安心できないのです。

もし名義預金と認定されると、祖父が亡くなったときに、相続税がかかるだけではなく、遺産分割の対象になります。孫は相続人ではないので、その通帳に入っている額は、まったくもらうことができません。

専業主婦のへそくり預金

夫から生活費を受け取り、生活費に使った残りを預金していた場合も名義預金になります。

上述した3つの条件、妻は自分の名義の預金通帳に入金し、自由に出し入れをしていても、3番目の条件をあてはめると、法律的には、夫が稼いだ財産なので、これも名義預金になるのです。

贈与と認められるには

1.贈与契約書を作成する
2.お金の引き渡しは銀行振込にする
3.通帳や印鑑は贈与された人が管理する

家族の間で、大げさに思うかもしれませんが、贈与を成立させるために、毎年、贈与契約書を作成している方は、多くおられます。これをやらないと名義預金とされてしまうからです。

孫への贈与でも、夫婦間のやりとりでも、名義預金にされたくない場合は、必ず、上記3点を守りましょう。

贈与契約書の注意点

双方の署名と押印が重要です。署名というのは、自署、つまり自分で自分の名前を書くことです。

贈与された人が未成年者であれば、法定代理人(通常は親権者)の自署が必要です。

さかのぼって作ったのではないか、と疑われないために、確定日付をもらっておきましょう。

公証役場に贈与契約書を持っていき、確定日付を押してもらいます。数分で終わります。費用は一件について700円です。

名義預金の時効

名義預金に時効はありません。ずっと昔に作られた通帳でも、名義預金と判定されれば相続税の課税対象になります。

贈与税の時効は原則として6年であることから、名義預金も6年を経過すれば時効になるという誤解がみられます。名義預金はそもそも贈与にはあたらないので贈与税の時効は関係ありません。