預金口座の開示請求

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相続にあたっては、まず相続財産を確定し、次にその分け方について話し合う必要があります。

預貯金の詳細が分からないとき

その際、そもそも遺産の内容がはっきりしない、あるいは、本来あるはずの遺産がない、といった事態が生じることがあります。

現金や書画骨董が見つからない場合は大変厄介ですが、銀行などの預貯金については比較的簡単に確認することができます。

預貯金が見つからないというケースは、単純にしまい場所が見つからないということもありますが、遺族の誰かが隠しているケースも多いものです。

特に、親の介護等にあたった者が、親の預金を勝手に引き出して、自分のために費消しているようなケースでは、預貯金の通帳を見せたくありませんから、求められてもなかなか出してきません。

本人に問いただしても、そのような預金は無いなどと言い逃れをして通帳を見せてくれないものです。

銀行に開示請求できる

この場合、相続人の一人は、他の相続人に同意を得ずに、金融機関に開示請求をして預金口座の中身を調べることができます。

一般的には、金融機関の預金履歴は、重要な個人情報なので本人以外には開示されません。

しかし、その本人が亡くなっている場合は、相続人が開示の請求をすることができます。

かつては、相続人全員の同意がなければ開示に応じないことが多かったのですが、相続人の一人からの開示請求にも応じるべきであるという最高裁判決により、取扱いが変わりました。

平成21年1月22日最高裁判決
預金者が死亡した場合、その共同相続人の一人は、預金債権の一部を相続により取得するにとどまるが、これとは別に、共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき、被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができる(民法264条、252条ただし書)というべきであり、他の共同相続人全員の同意がないことは上記権利行使を妨げる理由となるものではない。(抜粋)

開示の手続き

金融機関は、現在は、共同相続人の一人から被相続人名義の預金口座の取引履歴の開示請求があった場合には、原則として応じています。

被相続人名義の預金口座があるかどうか、その取引の内容を確認したい場合には、相続人であることを示す資料(戸籍謄本)などを持って、金融機関に取引履歴の開示請求を行うことができます。

開示請求の提出書類や手数料、開示できる内容などは金融機関によって異なるので、事前に問い合わせた方がよいでしょう。

全く開示できないという回答があったときは、上記の最高裁判決を持ち出せばよいでしょう。