軽度認知障害(MCI)について

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軽度認知障害とは

軽度認知障害とは、認知症の一歩手前の状態のことです。Mild Cognitive Impairmentを略して「MCI」といいます。

一歩手前とは、認知症のような症状がでるものの、症状はまだ軽く、正常な状態と認知症の中間的な状態ということです。

次のように定義されています。

MCIの臨床的な定義

アルツハイマー病によるMCIの臨床的な定義は以下の通りです。

□ 記憶障害の訴えが本人または家族から認められている

□ 客観的に1つ以上の認知機能(記憶や見当識など)の障害が認められる

□ 日常生活動作は正常

□ 認知症ではない

MCIの症状

アルツハイマー病によるMCIは「記憶障害」が主症状です。特に時間経過に伴った記憶障害です。物忘れは歳を重ねれば誰にでも見られるものですが、アルツハイマー病によるMCIは、年齢に見合わないほどの物忘れが特徴です。

例えば、以下のような言動があります。

□ 少し前に聞いたことを忘れて何度も確認を繰り返す

□ 世間を騒がせた最近の大きなニュースでも、少しすると内容の記憶があいまいになる

□ 出席した結婚式などのような特別なイベントも、数週間すると、誰の結婚式だったか、どこで開催されたなどの内容の記憶があいまいになる

アルツハイマー病との違い

アルツハイマー病との違いは、日常生活において、独立して生活できるかどうか、という点だと言われています。

人は、生活を送るうえでさまざまな動作をします。その動作はADL(Activities of Daily Living)といいます。

ADLを、基本的ADLと手段的ADLに分けます。

基本的ADLは、食事や入浴、トイレ、着替えといった最低限必要となる動作です。

手段的ADLは、買い物や家事、金銭管理など何かをするための少々複雑な動作です。

アルツハイマー型認知症ではこの両方がでるため、家事や買い物はおろか自身の身の回りのことも難しくなります。

一方、アルツハイマー病によるMCIは、基本的ADLの方はおおむね正常ですが、手段的ADLに障害がでます。

記憶障害によるものです。

日常生活に生活に影響が出ますが、多くの場合は、大きな支障にはなりません。家族や周囲の人の介護や介助は特に必要としません。

このように書くと、老化による物忘れと同じような感じですが、MCIの方は、年相応と言えないほどの物忘れになので、素人的に判断するのであれば「物忘れと言ってもちょっとひどいな」という感じを持つと思われます。

MCIは改善するのか

アルツハイマー型認知症は、現在の医学では完全に治すことはできません。症状の進行を遅らせるための治療はありますが、ゆっくりでも進行はしていきます。

アルツハイマー病によるMCIの場合も、基本的には同様です。

しかし、早期発見できれば、いろいろな治療・改善方法を試すことによって、改善がみられる可能性もあるようです。

もう少し詳しく→軽度認知障害(MCI)は治るのか