認知症の進み方

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わたしは親が認知症になるまでは、認知症というものは、すぐに忘れてしまうことだと、ばくぜんと思っていました。

間違ってはいなかったのですが、忘れるといってもずいぶん規則的な忘れ方をするんだなあと感心しました。

まず、直近のことを忘れます。今話したこと、今食べたこと、今したこと、すぐに忘れます。だから何度も同じ話をしたり、食べていないと言ったりします。

後で、という行動はとても苦手になります。ですから、後でこうするんだよ、という言い方は使えなくなります。言われたことを忘れてしまうのですから。

ガスをつけたことを忘れてしまいます。

スイッチの操作で動きはじめるものは、テレビのようにつけっ放しでもよいものは問題ありませんが、ガス台、風呂のお湯、ドライヤーなどはそばにいないと危ないです。

認知症になっても昔のことはよく覚えていると聞いたことがあります。確かにその通りでした。

昔のことは、きちんと近い順から忘れていきます。

あるとき、最近10年位の記憶がないと分かりました。

近年出かけた旅行に行っていないと言いだしました。ひ孫がいないと言いだしました。写真を見せると、ああそうか、と言っていましたが、あまり思い出せない様子でした。

だけど、ヒントを与えると、記憶がよみがえることもあります。残念ながらよみがえっても大体はそのとき限りですが。

次の段階では30年分なくなっているとわかりました。本人が50歳くらい以降のことは全く覚えていないのです。

時間が経つにつれて、若いときのことはいくらか覚えているかな、という段階になり、そのうち、小学校が中学校の話しかな、という感じになり、そして、ついに反応しなくなりました。

ですから、配偶者の顔を忘れるというのは、結婚する前までの自分に戻ってしまったからなのです。年取って顔も変わっていますし、見知らぬ人になるのは当たり前です。

あくまでも一つの例です。