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厚生年金の加給年金

Last Updated on 2020年5月19日 by かつや

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加給年金とは

厚生年金保険に「加給年金」という制度があります。

加給年金は、条件に合致する配偶者と子どもがいる人に加算される年金です。簡単に言えば、年金の「家族手当」のようなものです。

特別支給の老齢厚生年金(定額部分を受け取っている場合)または65歳以上の老齢厚生年金の受給者が対象です。

加給年金の支給条件

加給年金を受け取るためには、加入期間、対象家族、年収条件の、3つの要件を全て満たしている必要があります。

加入期間の条件

厚生年金保険の被保険者期間が、原則として20年以上必要です。

この20年というのは厳密です。例えば、厚生年金の加入期間が1ヶ月足りなくて、239月しかない場合は「加給年金」はでません。たった1ヶ月の差で、年額で約20~40万の違いがでます。

老齢年金を受給できる資格は10年で生じますが、加給年金は20年だということを意識しましょう。ギリギリであれば、退職日や、再就職について注意が必要です。毎年誕生月に届くねんきん定期便等でチェックしておきましょう。

なお、65歳を過ぎても、その後20年を満たせば対象になります。

なお、原則として、というのは例外があるからです。「中高齢の資格期間の短縮の特例」を受ける人は、厚生年金保険の被保険者期間が15~19年です。

対象家族の条件

厚生年金の被保険者が65歳到達時点(または老齢厚生年金の支給開始年齢に達した時点)で、生計を維持している65歳未満の配偶者、18歳到達年度の末日までの子(または1級・2級の障害がある20歳未満の子)がいる場合に支給対象になります。

つまり、老齢厚生年金の受給が始まってから、配偶者が65歳に達するまで、もしくは子どもが18歳到達年度の末日を迎えるまで(子に障害があれば20歳)の間は、加給年金を受け取ることができます。

もし、配偶者が年上であれば、老齢厚生年金の受給が始まったときに、すでに配偶者が65歳が65歳になっているので、加給年金は受給できません。逆に、歳が離れていればいるほど、受給期間が長くなります。65歳になったときに配偶者が64歳であれば1年しか加給年金がつきませんが、40歳であれば25年間受け取ることができる計算です。

65歳になれば自分の老齢年金を受給できるので加給年金の資格を失うのです。

配偶者の年齢が65歳になって加給年金が停止されれば、配偶者は振替加算がつきます。
老齢基礎年金の振替加算

収入の条件

対象家族の条件に該当する配偶者または子の収入が、年収850万円未満または所得が655万5千円未満であること。

対象家族の収入が多い場合は、「家族手当」は要らないだろうという考えです。

また、加給年金の対象となる配偶者が、被保険者期間が20年以上の老齢厚生年金や20年以上の退職共済年金、または障害年金を受給する場合は、加給年金の支給は停止されます。これも、自分の年金があれば「家族手当」は要らないだろうという考えです。

加給年金の金額

加給年金の対象となる家族がいる場合、上乗せされる金額は対象者によって変わります。

対象者加給年金額年齢制限
配偶者224,900円65歳未満であること(大正15年4月1日以前に生まれの配偶者には年齢制限なし)
1人目・2人目の子各224,900円18歳到達年度の末日までの間の子または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
3人目以降の子各75,000円同上

加給年金の特別加算

配偶者の加給年金額は、老齢厚生年金を受給している方の生年月日に応じて、さらに加算されます。特別加算といいます。

受給権者の生年月日特別加算額
昭和9年4月2日~昭和15年4月1日33,200円
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日66,400円
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日99,600円
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日132,700円
昭和18年4月2日以後166,000円

加給年金の手続き

老齢年金受給開始時に条件を満たしていれば、一緒に手続きします。

老齢厚生年金の受給開始時に条件を満たしておらず、その後条件を満たしたときは、その時に手続きしなければなりません。

手続き先は、日本年金機構(年金事務所)です。書類は「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」です。

必要な添付書類は次の通りです。いずれも原本が必要です。
1.受給権者の戸籍抄本または戸籍謄本(記載事項証明書)
2.世帯全員の住民票の写し(続柄・筆頭者が記載されているもの)
3.加給年金額の対象者(配偶者や子)の所得証明書、非課税証明書のうち、いずれかひとつ(加算開始日からみて直近のもの)