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退職金にかかる税金

Last Updated on 2020年9月19日 by かつや

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一時金か年金か

退職金は、受け取り方によって課税額や課税方法が違います。退職金を受け取るときのための税制について解説します。

多くの企業では定年を迎えると、会社から退職金が支給されます。受け取り形式は、一括払い(一時金)か分割払い(年金)、あるいは2つの組合せです。

その受け取り形式が会社で決まている場合には、選択の余地がありません。しかし、自分で受け取り形式を決めることができる場合もあります。

退職金を一時金で受け取る場合の税金

退職金を一時金で受け取る場合は、税金の面では「退職所得」として取り扱われます。

退職所得にあたるものには、退職金、恩給、解雇予告手当、確定給付企業年金法等の規定に基づいて支払われる一時金などがあります。

退職所得は他の所得に比べて税金が優遇されています。

控除額

退職金は、「退職所得控除額」を収入金額(課税所得金額)から控除できます。他の所得に比べて控除額が大きいのが特徴です。

税率

控除額を引いた金額にさらに2分の1を掛けた金額に税率を掛けます。

分離課税

退職所得は、給与などの他の所得と合算せず、退職所得だけを分離して税金を計算するため、課税所得金額が抑えられ税率も低くなります。

一時金の退職所得にかかる所得税の計算方法と申告方法

退職金を支給されたときに差し引かれる源泉所得税は、退職前に「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出していたか否で、計算方法が変わります。

退職所得の受給に関する申告書を会社に提出している場合

「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出している場合は、下記の算式で計算された所得税等を源泉徴収された状態で、退職金が支払われます。この場合、税金関係はこれで完了するので、原則として確定申告をする必要はありません。

ほとんどの会社がこの申告書の提出を求め、必要書類は会社側で準備します。

退職所得=(退職金の収入金額-退職所得控除額)×1/2
所得税額=退職所得の金額×税率

ただし、特定役員退職手当など(勤続年数5年以下の役員等)の場合は1/2を掛けません。

退職所得控除額は勤務年数に応じて計算します。

勤続年数が20年以下の場合
40万円×勤続年数。80万円に満たない場合は80万円

勤続年数が20年超の場合
800万円+70万円×(勤続年数-20年)

1.勤続年数に1年未満の端数がある場合には、切り上げて1年にします。
2.障害者になったことが直接の原因で退職した場合は、上記の計算式で計算した金額に100万円を加算します。

【例】

大学を卒業して入社から定年まで同じ職場で働いた場合は、勤続年数は38年となります。

退職所得控除額は、800万円+70万円×(38年-20年)となります。つまり、退職金が2,060万円までなら非課税です。

退職所得の受給に関する申告書を提出していない場合

「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、退職金の収入金額に、退職所得控除が適用されず、一律20.42%の所得税等が源泉徴収された上で支払われます。

この場合、多くの場合は源泉徴収された所得税が払い過ぎていることになります。確定申告をすることで退職所得控除が適用され、払い過ぎた所得税は還付されます。

退職金を年金で受け取る場合の税金

退職金を「年金」として受け取る場合には、「雑所得」として取り扱われます。

雑所得は、給与所得など他の所得と合わせて、税金を計算します。

年金にかかる雑所得は、退職所得のような税制優遇はありませんが、老後生活に必要な資金として、「公的年金等控除」を差し引いて所得金額を計算します。

退職金の住民税

住民税は前年の所得に応じて課税されます。しかし、退職金にかかる住民税は、特別に現年で課税されます。退職金を受け取る際に住民税も源泉徴収されます。

退職金にかかる住民税は、「退職所得の受給に関する申告書」の提出の有無に関わらず、退職所得に税率(10%)を掛けて計算します。